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【令和3年度宅建試験問9】相続について

鳴海 千絵

更新日:2021年12月4日

今回は令和3年度10月の宅建試験の問題についてお話させて下さい。

さっそく問題を見ていきましょう。


【問9】

Aには死亡した夫Bとの間に子Cがおり、Dには離婚した前妻Eとの間に子F及び子Gがいる。Fの親権はEが有し、Gの親権はDが有している。AとDが婚姻した後にDが令和3年7月1日に死亡した場合における法定相続分として、民法の規定によれば、正しいものはどれか。


1 Aが2分の1、Fが4分の1、Gが4分の1

2 Aが2分の1、Cが6分の1、Fが6分の1、Gが6分の1

3 Aが2分の1、Gが2分の1

4 Aが2分の1、Cが4分の1、Gが4分の1


問題文を分かりやすく図に表すとこんなかんじです。




登場人物がたくさん出てきてわかりにくいですが整理すると、AとDがお互い再婚で、結婚していたときのお互いの子供が相続人となるかどうかがポイントになってきます。

結論から言うと、再婚前の婚姻相手との子供は相続人とはなりません。


ちなみに問題文に親権のことが書かれていますが、親権があるかないかは関係なく、血縁上の子供であれば、法定相続人となります。


相続では、配偶者は常に相続人となり、第一順位の子供、第二順位の直系尊属(父母・祖父母等)、第三順位の兄弟姉妹は優先順位でどれかひとつが配偶者と共に相続します。

この問題の場合、被相続人Dの配偶者Aと第一順位である子F、子Gが相続人となります。


よって、この問題の正解肢は1番となります。


間違いやすいポイントとして、Aの子であるCは相続するのか?と考えてしまいますが、Cは被相続人Dと血縁関係はないので、Dの子にはあたらず、相続人とはなりません。


相続について日頃考えることはあまりないと思いますが、いざ相続の場面に遭遇したときはこの知識も役に立つかもしれません。


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