今回は、敷地と道路の関係についてお話します。
国の基準では、建築物の敷地は、原則として4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければなりません。
これを「敷地の接道義務」と言います。
〔原則〕
2メートル以上の接道が規定されている理由は、避難及び通路の安全の確保を図ることにあります。例を挙げると万が一の時の救急車や消防車の出入りのことですね。
したがって、接道義務を満たさない敷地は、原則建物が建てられないとされています。
ここで特に気を付けて頂きたいのが、古家付きの土地を買って建て替えようと考えている人や、親が所有している実家を二世帯住宅に建て替える予定の人です!
もしその土地が接道義務を満たしていなかったら…?
安易に解体してしまうと、再建築できないばかりではなく、土地の固定資産税・都市計画税が何倍にも上がってしまうケースもあります。
宅地の固定資産税は「小規模宅地の特例」と「一般住宅用地の特例」による軽減措置があります。
「小規模住宅の特例」は、1戸あたり200㎡以下の部分に適用され、固定資産税額は1/6、都市計画税は1/3となります。
「一般住宅用地の特例」は、200㎡を超える部分に適用され、固定資産税は1/3、都市計画税は2/3になります。
この軽減措置は再建築不可物件であっても適用されます。
しかし、更地にしてしまうと宅地の特例が適用できなくなり、土地の価値は変わらないのに、固定資産税だけ何倍にもなってしまうかもしれません。
☆まとめ☆
道路に面していない土地の相場は低くなります。
なぜなら、接道義務を満たさず再建築ができないため、需要が著しく下がるからです。
接道義務を満たさない古家付きの土地を売る方はリフォームで付加価値をつけたり、買う方は慎重な判断をするようにしましょう。
留言