
2023年の着工に向け、現在、主に道産木材を使う地上17階、高さ約70メートルの木造高層オフィスを東京・日本橋に建設する準備がすすめられているようです。
これまで中高層の建築物をつくる構造材料は、コンクリートや鉄がほとんどでしたが、ここ何十年かの間に中高層建築物にも木材を使う動きが始まっています。
そもそも木材は、夏は涼しく冬は暖かい・調湿効果が高い・吸音性に優れている・衝撃吸収性が高いなどのメリットがあります。一方デメリットとしては、カビやシロアリなどの被害を受けやすい・湿気に弱い・耐火性が低いなどがあげられます。
木材=燃えるというイメージがある中、都市部の高層建築で木材が注目されることは正直驚きでした。
なぜ今回の建築物では、木材利用が可能になったかと言うと、大手工務店が耐火性に優れた集成材を開発したことが鍵になっています。
このまま集成材を使った中高層の木造建築物が増えれば、国土の3分の2を占める森林を有効活用することができるのではないでしょうか。
さらに、製造時に大量のCO²を出すコンクリートの使用料を減らせれば、深刻となっている地球温暖化の抑制にもつながりそうです。
その一方で、耐火性に優れているといってもやはり木造建築だと火災になったとき心配、鉄やコンクリートを使うよりもコストがかかる、などの意見もあるようです。
賛否両論ありますが、私は今後、道産木材の利用拡大に勢いがつくことを期待しています。
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